「野生動物なら狩猟してもいいのでは?」
そう思っている方は意外と多いかもしれません。しかし、日本では狩猟できる動物と、絶対に狩猟してはいけない動物が法律によって明確に分けられています。
本記事では、
- 狩猟できる動物とは何か
- 狩猟できない動物の特徴
- その違いが生まれる理由
- 違反した場合のリスク
まで、狩猟初心者・一般の方にもわかりやすく解説します。
狩猟できる動物とは?【狩猟鳥獣の基本】
狩猟できる動物=「狩猟鳥獣」
日本で狩猟が認められている動物は、すべて**「狩猟鳥獣」**として指定されています。
これは「鳥獣保護管理法」に基づき、国が定めた動物です。
重要なのは、
👉 狩猟鳥獣以外の動物は、すべて原則狩猟禁止
という点です。
狩猟鳥獣に指定される基準
狩猟できる動物は、以下のような条件を総合的に判断して指定されます。
- 個体数が安定または増加している
- 絶滅の恐れが低い
- 農林業や生活環境に被害を与えている
- 捕獲しても生態系への影響が小さい
単に「数が多いから」ではなく、人間社会との関係性も大きく関わっています。
狩猟できる動物の具体例
狩猟できる獣類(代表例)
- ニホンジカ
- イノシシ
- タヌキ
- キツネ
- ニホンノウサギ
- アライグマ
- ハクビシン
特にシカやイノシシは、農作物被害の拡大により捕獲が強く推奨されています。
狩猟できる鳥類(代表例)
- キジ
- ヤマドリ
- マガモ
- カルガモ
- ヒヨドリ
- ムクドリ
鳥類は獣類よりも制限が厳しく、**狩猟期間・猟法(銃・網)**が細かく定められています。
狩猟できない動物とは?【原則すべて保護対象】
狩猟できない動物=非狩猟鳥獣
狩猟鳥獣に指定されていない動物は、原則としてすべて捕獲禁止です。
これを「狩猟禁止鳥獣」または「非狩猟鳥獣」と呼びます。
狩猟できない主な理由
狩猟できない動物には、明確な理由があります。
① 絶滅の恐れがある
- 個体数が少ない
- 繁殖力が低い
② 生態系の中で重要な役割を担っている
- 食物連鎖の上位捕食者
- 環境指標となる種
③ 文化的・学術的価値が高い
- 国の天然記念物
- 象徴的存在
狩猟できない動物の具体例
完全に狩猟禁止の動物
- ニホンカモシカ(特別天然記念物)
- オオタカ
- フクロウ類
- コウノトリ
- トキ
これらは捕獲・殺傷・卵の採取も違法です。
狩猟できる・できない動物の決定権は誰にある?
国と都道府県の役割
- 国:狩猟鳥獣の指定
- 都道府県:狩猟期間・捕獲数・地域制限
つまり、
「全国的には狩猟できるが、この県では禁止」
というケースも存在します。
狩猟期間も大きな違いの一つ
狩猟できる動物であっても、一年中狩っていいわけではありません。
- 原則:11月中旬~2月中旬
- 繁殖期・子育て期は保護
- 地域差あり
狩猟期間外の捕獲は、対象動物が狩猟鳥獣でも違法になります。
狩猟免許の有無で「できる・できない」は変わる
狩猟鳥獣であっても、
- 狩猟免許なし
- 狩猟者登録なし
では捕獲できません。
無許可捕獲は密猟となり、
- 懲役
- 高額な罰金
が科される可能性があります。
なぜ厳しく区別されているのか?【本当の理由】
この区別の目的は、
- 動物を守るためだけ
- 人間のためだけ
ではありません。
👉 人間と野生動物が共存するためのルールです。
狩猟を全面禁止すれば被害が増え、
無制限に狩れば絶滅が進みます。
その中間点として、
「狩猟できる動物」と「できない動物」が定められているのです。
まとめ|狩猟できる・できない動物の違いを正しく理解しよう
- 狩猟できる動物=狩猟鳥獣
- それ以外は原則すべて狩猟禁止
- 法律・地域・期間・免許がすべて重要
- 知らなかったでは済まされない
正しい知識を持つことが、
自然を守り、狩猟文化を未来につなぐ第一歩です。

